悼む



大岡信を悼む詩          谷川俊太郎



本当はヒトの言葉で君を送りたくない

砂浜に寄せては返す波音で

風にそよぐ木々の葉音で

君を送りたい

 

声と文字に別れを告げて

君はあっさりと意味を後にした

朝露と腐葉土と星々と月の

ヒトの言葉よりも豊かな無言

 

今朝のこの青空の下で君を送ろう

散り初(そ)める桜の花びらとともに

褪(あ)せない少女の記憶とともに

 

君を春の寝床に誘(いざな)うものに

その名を知らずに

安んじて君を託そう




少し前に亡くなった谷川俊太郎の友人の大岡信を悼む詩である。
以前亡くなった友人の肩こりさんが言った言葉が思い出される。
人の言葉の限界というか、表そうとしても言葉、言い回しはどれも当てはまらないことや想いがある。
言葉にしてしまったら薄っぺらになってしまって興ざめしてしまう想い。
でも言葉にして残しておかないといずれ忘れ去られてしまう想い。

朝日新聞でこの詩を読んで肩こりさんを送った豊田の雲一つない抜けるような青空を思い出した。
この5月で、すでにあれから3年の月日が流れた。








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2017.05.21 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 花鹿通信



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