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花鹿通信 3

友人を失ってから何度夜を過ごしてきたか。
目覚めたときの安心感が日に日に募るのは何としたことか。不思議な事もあるものだ。
いくつか夢を見ていた。
内容も登場人物も不確かだけど、多分彼女が来てくれて夢の中で話しをしていたに違いない。
ふとした時に寂しさに取り憑かれることはある。
この喪失感は紛れもない。

以前彼女に 愛蔵版詩画集 『詩ふたつ』 を送ったことがある。
クリムトの絵に長田弘が詩をつけた美しい詩画集。
ほしくてアマゾンで取り寄せたもののこれは彼女にこそ読んでもらいたいと送ったので手元にはない。
もう一度、取り寄せようと思う。


「花を持って、会いにゆく」

春の日、あなたに会いにゆく。あなたは、なくなった人である。どこにもいない人である。

どこにもいない人に会いにゆく。きれいな水と、きれいな花を、手に持って。

略…

死ではなく、その人がじぶんのなかにのこしていった たしかな記憶を、わたしは信じる。

言葉って、何だと思う?けっしてことばにできない思いが、ここにあると指さすのが、ことばだ。

話すこともなかった人とだって、語らうことができると知ったのも、死んでからだった。

春の木々の 枝が競い合って、霞む空をつかもうとしている。

春の日、あなたに会いにゆく。きれいな水と、きれいな花を、手に持って。

「人生は森の中の一日」

何もないところに、木を一本、わたしは植えた。それが世界のはじまりだった。

次の日、きみがやってきて、そばに、もう一本の木を植えた。木が二本。木は林になった。

三日目、わたしたちは、さらに、もう一本の木を植えた。木が三本。林は森になった。

森の木がおおきくなると、おおきくなったのは、沈黙だった。

沈黙は、森を充たす 空気のことばだ。

略…

やがて、とある日。黙って森をでてゆくもののように、わたしたちは逝くだろう。

わたしたちが死んで、わたしたちの森の木が 天を突くほど、大きくなったら、

大きくなった木の下で会おう。わたしは新鮮な苺を持ってゆく。きみは悲しみをもたずにきてくれ。

そのとき、ふりかえって 人生は森の中の一日のようだったと言えたら、わたしはうれしい。



死ぬことは怖いことではないと彼女は言った。
私は自分の死も愛する人の死も怖くて怖くて仕方がない。
誰かを失っても生きていくことが辛くて仕方がない。
命を受けこの世に生まれ出でたものが命の終わりを迎えることが必然であることは知っているつもりでも。



人という文字が、線ふたつからなるひとつの文字であるように、この世の誰の一日も、一人のものである、ただひとつきりの時間ではありません。
一人の私の一日の時間は、いまここに在るわたし一人の時間であると同時に、この世を去った人が、いまここに遺していった時間でもあるのだということを考えます。

亡くなった人が後に遺してゆくのは、その人の生きられなかった時間であり、
その死者の生きられなかった時間を、ここに在る自分がこうしていま生きているのだという、不思議のありありとした感覚。

心に近しく親しい人の死が後にのこるものの胸のうちに遺すのは、いつのときでも生の球根です。
喪によって、人が発見するのは絆。

~あとがきより



時が経てばもっと安心感が募り、悲しみや辛さに囚われることなく大きな平常心で満たされるようになるのかもしれない。
それが最後まで生き続ける意味なのだと思える日が来るのかもしれない。



仕事も生活もしっかりいつものようにやっています。
笑ってもいます。
見た目はいつものように代わり映えないです。
ただ気持ちの低迷が暫く続きそうです。

6月に京都、静岡日帰り強行軍を計画しています。
京都博物館の十一面観音を見ること、一緒に行く計画していた静岡のお勧めの寺のリベンジを。







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2014.05.28 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 花鹿通信



コメント

私は自分の死は怖くない。
待っていてくれる愛する人がいるから。

ただ怖いのは、再び喪うと言う事・・・

2014/05/28 (水) 21:40:53 | URL | めろん #X5XodAgg [ 編集 ]

そうなのね。
肩こりさんもそう言っていた。
でもだからって投げやりに生きているわけじゃないから。

ただこれからはいやがうえにも多くの人を送らねばならない。
そういう年になってきたと感じます。

2014/05/29 (木) 01:08:12 | URL | 花鹿 #- [ 編集 ]

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