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深くて暗い河

 2008-09-24
長く続いた雨が上がると空は高く、気持ちのいい秋の風が吹いている。
木々は着々と色づく準備をしている気配。
自然の摂理とはたいしたものです。

さて、最近相談とも愚痴ともいえない話を色々耳にする。
男女の問題ははるか1000年の昔の紫式部の残した大作「源氏物語」、
いやそれよりずっと以前から答えの出ない命題として語り継がれているのだ。
想いの駆け引きが繰り返されてきたが、男と女の間には越えられない、何年経っても近づけない深い溝がある。
どれだけの人がその溝の距離を縮める為に労を費やし、涙を流してきた事だろう。

最新のサライの記事、中沢正夫という精神科医の書いた文章が面白い。
男の行動の原点にはいつも故郷がある農耕民族的であり、女は悩みは深く長いがいったん決心したら強く潔い、誰にも止められない騎馬民族的であるという。
やはり相容れない深い確執が男女間にあることを認めている文章だ。
日本人は農耕民族であるから民族の心性は男が受け継いでいるそうだ。
民族性まで男中心とは恐れ入った。
女は歴史的にも男に従属するものとしてあった。
男女同権と言われる今でさえ仕事の面でも男と同じ事をしても認められない。
おかげで女は変な自尊心は持たずにこれたので、生きる為ならどんな仕事も厭わないしたたかさは得意になった。
この精神科医も伸びやかで曲線的な生き方ができるとお褒めの言葉すらいただけるほどにしたたかである。
属性も違えば進化の仕方も違う男女はうまくいっている時には隠れていても時々チラつき、一度こじれるとあらわになる深い溝を思い知る。


「男と女の間には、深くて暗い河がある。」

こんな歌が流行ったのは遠い昔だが、古びて時代遅れになることは決してない歌であると言えるのではないだろうか。



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