最近のぐるりのこと

暑いのが夏なれど、この時季になると皆会話の始まりは「暑いけどお元気?」なんてフレーズから始まります。
都会でも朝から蝉が長い地中の生活から最後の短い時を過ごしに地上に出てここぞとばかりに鳴いている。
今日は母の大学病院の通院日だったがいつになく時間をくってしまった。
昼過ぎに病院を出て、昼食を取ってあっちこっちで買い物をして帰宅したのは3時を回っている。
そうでなくとも休みの日の時間の経つのは早いこと。

病院ではどうせ時間を持て余すのはわかっていた。
今日は梨木香歩の「ぐるりのこと」の文庫本を読み返そうと持参した。
パラパラと以前にチェックを入れたところなどを読み返す。
読みながら思いつくことが一つ。

秋葉原のあの事件から続く理解不能な殺傷事件について。
報道を見聞きしているこちら側にどんどん不安な思いが堆積して重みを増していく。
これ以前も色々な凶悪な事件が報道されていたのにこんなに不安に感じることはなかった。
この黒く増殖する不安はなんだろう。

それは多分、暗黙の了解のように培われてきた儒教的な色合いが私達の風土から急激に薄れてきたからではないだろうか。
善悪の判断とかでなく、仁、義、礼、智、信の五常を重んじる心。
今更時代遅れといわれそうだが実は脈々と人々の中で重んじられていた倫理観がすっかりないがしろにされたような事件だらけ。
容疑者の言い分の報道を聞いていると彼らのマニュアル的な感覚に驚く。
機械の使い方の説明書通りに生き、トラブルが起きればマニュアル本に対処の仕方を求め、解決出来なければメーカーが悪いという論理。
そんな生き方をしているように思えてならない。
それは学校教育の弊害なのか、親の教育が間違っていたのか。
どれも正解とは思えない。
そんなこれまで考えられないような、全く違う方向からやってくる成分が加えられたとしても、それを大地は受け入れ時間がかかっても大地のバランスの中に取り込んでいくのだと、それが自分たちの役目であると梨木香歩は言っている。
不安に浮き足立つことなく受け入れて地中の土壌菌の如くに大地の成分に取り込むことか。
なるほど、無闇に不安がる事ではないのだな。

そんな事を思いながら病院の待ち時間を過ごした私でありました。




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2008.07.31 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 日常



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